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クリニック開設より丸3年

当院が栗原市ではじめてとなる在宅医療専門の医療機関として誕生して丸3年になりました。

まずは、連携している医療機関、介護事業所のスタッフの皆さん、ご指導くださる行政機関の職員の方々、医療機器および薬の卸さんや、検査機関のご担当者、当院を支えてくれるスタッフに感謝申し上げます。

この3年間、通院が難しい患者さんに「良質な医療」を提供することをコンセプトとして、ひたすら真面目にやってきました。

「良質な医療」とは一言でいえば、「自分が患者だったら受けたい医療」のことです。

 

話はとびますが、以前テレビで「鳴かず飛ばずの、いかにもダメダメなラーメン店の店主が、行列ができるような人気ラーメン店に行き、店の再生をかけて武者修行をする」という、お決まりの番組があり、大変興味深く視聴したことがありました。

そこで、そのダメダメ店主がそれまで自分が客に提供していたラーメンを作って、人気ラーメン店の店主(師匠)に食べてもらう場面がありました。

それを食べた師匠は「あんた、これを自分で食べてどう思うの?」と聞きました。

ダメダメ店主は「おいしくはないと思います」と答えました。

それに対して師匠は「あんた、自分がまずいと思うものを客に出しちゃいけないでしょ!」と叱責したのです。

私は「まさに本質をついた話だ。さすが人気ラーメン店!」と感心しました。

「自分が提供するサービスは、全ての人を満足させるものではないかもしれないが、少なくとも自分が受けたいサービスでなければいけない、それがプロとしての最低限の一線だ」

というのは、私が常日頃から思っていることです。

 

ちなみに自分が受けたい医療(=プロとして最低限のレベル)は以下の通りです。

 ・真面目で、よく勉強している医師に診てもらいたい。

 ・わかりやすい説明を受けて、納得し、同意した上で医療を受けたい。

 ・迅速、丁寧、誠実に対応してもらいたい。

 ・主治医の手に負えない場合はしかるべき専門家に紹介してほしい。

この3年間、少なくとも、その「プロとして最低限のレベル」は守ってきたと思っております。

また、当院は田舎にありますが、「田舎だから適当にやっていい」などという考えは一切ありません。

今後ともさらに精進をつづけ、より質の高い医療の提供を心掛けて参ります。

 

(投稿者:斉藤 群大)