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変形性関節症に対するサインバルタの処方について

デュロキセチン(商品名:サインバルタ)は抗うつ薬ですが、2016年12月に「変形性関節症(OA)に伴う疼痛」にも適応が拡大されました。

それによって、整形外科でもサインバルタが処方されるようになりました。

抗うつ薬であるサインバルタが痛みに効く機序は、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込み阻害作用を介して、下行性疼痛抑制系を活性化させることによるとされています。

添付文書では、まず20mg/日から処方し、その後60mg/日まで増量することになっています。

国際変形性関節症学会(OARSI)の最新(2019年)のガイドラインでは、サインバルタは、全身疼痛あるいはうつ状態の膝OAに対してLevel2(弱い推奨度)となっています。

このガイドラインでは、サインバルタの推奨度はそれほど高くなく、うつに限って効果があるとのことですが、実臨床でも同じような実感があります。

問題は、普段うつ病患者を診察しない整形外科医が、うつかどうかの判断をしなければならないところにあります。また、薬の増量・減量のさじ加減も、抗うつ薬を使い慣れていないと難しいです。

痛み止めの感覚でサインバルタを処方すると失敗します。あくまでも抗うつ薬なので、OAに対して処方する場合は、うつ+膝OA限定で処方すべきだと考えます。

(投稿者:斉藤 揚三)