擦過傷は存在しない
2018.01.22
創傷:創傷(そうしょう、英: trauma, wounds, burns)は、外的、内的要因によって起こる体表組織の物理的な損傷を指す。創(そう)と傷(しょう)という異なるタイプの損傷をまとめて指す総称である。日常語では傷(きず)と呼ばれる。 ーwikipediaよりー
医学的には「創(そう)」とは開放性損傷を意味し,「傷(しょう)」とは非開放性損傷を意味します。簡単に言えば、皮膚にキズがある損傷を「創(そう)」といい、皮膚にキズがない損傷を「傷(しょう)」といいます。
例を上げれば、打撲による損傷の場合、皮膚にキズがないため、「打撲傷(だぼくしょう)」と言います。また皮膚を刃物で切った場合、皮膚にキズがあるので「切創(せっそう)」と言います。
この定義をすりむきキズに当てはめるならば、すりむきキズは皮膚にキズがあるので「擦過創(さっかそう)」となります。
皮膚にキズがないすりむきキズはありえないので「擦過傷(さっかしょう)」は存在しません。
擦過傷という言葉はよく耳にしますが、上記の定義を当てはめると間違えであることが分かります。
(投稿者:斉藤 揚三)
カテゴリー:創傷治療