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死亡確認のまとめ

これまで、6回にわたって死亡確認に関係する話を書いてきましたが、一度簡潔にまとめておきたいと思います。

 

①診療継続中の患者は「死亡診断書」、診療継続中ではない患者または診療継続中の病気以外で死んだ患者の場合は「死体検案書」

②診療継続中とは「死因の病態を医師が十分に把握できている状態」を意味する。

③死因の病態がよくわからなければ「検死」が必要で、「死体検案書」を発行する。

④死亡したときは「○時 分(頃推定)」「○時○分(死亡確認)」と書くのが無難。

⑤「直接死因」と「その原因」の書き方は医師の裁量に任されているが、少なくともそう書いた根拠について説明可能でなければならない。

⑥わからないものはわからない(「不明」「不詳」など)と書くしかない。

⑦死亡診断書(死体検案書)は、「役所に提出する書類」であり、「家族の目に触れる書類」であり、「保険請求の根拠となる書類」であることを肝に銘じ、決していい加減な気持ちで書いてはならない!

 

最後に・・・最近「死亡確認は医師でなくても(看護師などでも)行えるようにする」というような議論があるようですが、これまで述べてきたように、死亡確認とは単に生きているか死んでいるかを判断するだけのものではありません。その死亡に至る病態についての十分な考察と、それに基づく的確な判断が求められます。したがって、医師ですらまともにできていないのが現状なのに、看護師など医師以外の者が行えるものだとは到底思えません。

(投稿者:斉藤 群大)