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【在宅医療】ある寒い朝の日の話

当地では冬に最低気温が-10℃以下になることもあります。

さて、訪問診療をしていて、トラブルに見舞われた話です。

ある寒い日の朝のことですが、患者さんの膀胱留置カテーテルが詰まったとの連絡をうけ、往診に出かけました。

車内にあった、膀胱留置カテーテルを取り出し、患者さんの元に向かいました。

早速、詰まっていたカテーテルは抜去し、新しいカテーテルを入れる準備を始めました。事前にバルーンを蒸留水で膨らませたところ、なぜか10ml中9mlくらいしか入りません。いくらシリンジを押しても残りの1mlが入らないのです。

おかしいなと思いシリンジをよく見てみたところ、1mlくらいの蒸留水が凍っていました。氷点下の車内に入れていたので凍ってしまっていたのです。

人肌で温めて何とか溶かして、蒸留水の問題は解決しました。

やれやれと思い、消毒のために付属してあるイソジンの袋を開けたところ、今度はシャーベット状のイソジンがでてきました。その状態のイソジンを使って何とか消毒し、カテーテル交換は無事に終わりました。

在宅医療をしていると、病院では想像できないような事態に見舞われることがありますが、それを乗り越えていくことで成長していくのかもしれません。