【在宅医療】ある寒い朝の日の話
2024.03.08
当地では冬に最低気温が-10℃以下になることもあります。
さて、訪問診療をしていて、トラブルに見舞われた話です。
ある寒い日の朝のことですが、患者さんの膀胱留置カテーテルが詰まったとの連絡をうけ、往診に出かけました。
車内にあった、膀胱留置カテーテルを取り出し、患者さんの元に向かいました。
早速、詰まっていたカテーテルは抜去し、新しいカテーテルを入れる準備を始めました。事前にバルーンを蒸留水で膨らませたところ、なぜか10ml中9mlくらいしか入りません。いくらシリンジを押しても残りの1mlが入らないのです。
おかしいなと思いシリンジをよく見てみたところ、1mlくらいの蒸留水が凍っていました。氷点下の車内に入れていたので凍ってしまっていたのです。
人肌で温めて何とか溶かして、蒸留水の問題は解決しました。
やれやれと思い、消毒のために付属してあるイソジンの袋を開けたところ、今度はシャーベット状のイソジンがでてきました。その状態のイソジンを使って何とか消毒し、カテーテル交換は無事に終わりました。
在宅医療をしていると、病院では想像できないような事態に見舞われることがありますが、それを乗り越えていくことで成長していくのかもしれません。
カテゴリー:在宅医療・訪問診療