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こむら返りに芍薬甘草湯

こむら返りに用いる漢方薬で有名なものに芍薬甘草湯があります。

あまりにも有名なために、普段漢方薬を処方しない先生であっても、こむら返りの第一選択薬として処方されることが多いです。

こむら返りがおきている時に内服すれば、5分程度で解消されるようです。

漢方薬は構成する生薬が少ないほど即効性が高いと言われており、芍薬甘草湯はその名の通り、芍薬と甘草の2種類の生薬だけで構成されているので、速く効くのだと思われます。(芍薬や甘草だけを内服してもこむら返りには効果がないのに、一緒に飲むことによって効果が出るというのが、漢方薬の面白いところです。)

注意しなくてはいけないのは、甘草の量が1包あたり2gと多いので、添付文書どおりの1日3包 分3などという使い方をすると、偽アルドステロン症(低K血症、高血圧、下腿浮腫)の発症リスクがかなり高くなります。そのため、1日1包以上を長期間使うことは推奨できません。

毎晩のようにこむら返りが起こる方は、1包を就寝前に内服します。即効性があるので、枕元に水と一緒に置いておいて、こむら返りがおきたらすぐに飲むという方法もあります。

しかし、1日1包の使用であっても偽アルドステロン症を発症するリスクはありますので注意が必要です。

(投稿者:斉藤 揚三)