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エンレスト錠の講演会

2021/2/4 栗原中央病院循環器内科 矢作浩一先生の「エンレスト錠の様々な使用経験からの考察~50症例を踏まえて~」というWeb講演を受けました。

講演は、心不全の考え方と治療方法、エンレスト錠の機序と文献的な考察、栗原中央病院循環器内科におけるエンレスト錠の症例提示と考察、の大きく3つに分かれていました。

エンレスト錠は、2020年8月に発売された慢性心不全治療薬ですが、当院で導入した経験はなく、栗原中央病院循環器内科を退院した患者さんの継続処方はあります。今回の講演で勉強させていただきました。

エンレスト錠は、ハンプの内服薬バージョンと考えて良さようです。栗原中央病院循環器内科では、ハンプは入院初日のみ使い、すぐにエンレスト錠に切り替えているとのこと。それで、利尿もついており問題ないとのことでした。

エンレスト錠にはバルサルタンが含まれており、ACE-i/ARBから切り替えて処方しなければならないのが、少し面倒だと思いました。

添付文書では、腎機能を低下させる可能性があると書かれていますが、栗原中央病院循環器内科の50症例では、腎機能が低下した症例はなく、体内の水分量のバランスを悪くすることも無いようです。エンレスト錠を使うことで、Na利尿剤(腎機能を低下させる)を減らせる可能性があることも、エンレスト錠を使うメリットになります。

さらに、不整脈(心房細動や心室性不整脈)を減らしたり、発症を予防する効果も期待できるかもしれないとのことでした。

今後、さらに症例数が多くなり、新たな知見がでてくることに期待したいと思います。今回の講演を聞いて、心不全治療が進化していることを実感しました。とても勉強になりました。ありがとうございました。

(投稿者:斉藤 揚三)