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ビスホスホネート薬の長期投与

骨というのは代謝していて、破骨細胞が古い骨を壊し(骨吸収)、骨芽細胞が新しい骨を作っています(骨形成)。

ビスホスホネート薬は骨吸収を抑制する薬剤です。

骨形成はそのままで骨吸収を抑制するので骨は丈夫になります。

つまり、骨形成と骨吸収の差を利用するのがビスホスホネート薬です。

その差が骨折抑制効果として表れるのは、投与後1年たってからと言われています。(そのため一度始めたのであれば、最低1年は継続します)

長期で使っていると、徐々に骨形成も抑制されてきて、骨吸収と骨形成の差がなくなり、骨密度の上昇が頭打ちになってきます。

そのため、長期でビスホスホネート薬を使っていると効果がなくなってくるのです。

一般的には使い始めてから5年で一度、継続するかどうかを検討しなおさなければなりません。

また効果がなくなってくるどころか、長期で使っていると、非定形大腿骨骨折という有害事象が生じる可能性があります。

次回は非定形大腿骨骨折について書きます。

(投稿者:斉藤 揚三)