冷えに麻黄附子細心湯
2018.01.11
冷えに対して処方される漢方薬で一般的なものに、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)という、舌を噛んでしまうくらい長い名前の薬があります。
井齋偉矢先生の漢方薬の講演の中で、最近平熱の低い人が増えてきていて、冷えに対する当帰四逆加呉茱萸生姜湯の有効率が下がってきたとのお話がありました。
その代わりとして、頑固な冷えには麻黄附子細心湯がいいというお話でした。
このブログでも以前取り上げましたが、麻黄附子細心湯は主に風邪に対して処方される漢方薬で、体を温めるタイプの生薬で構成されています。
確かに、当院の患者さんで、風邪に麻黄附子細辛湯をだして風邪は治ったが、ついでに冷えが改善したのでその後も飲みたいという患者さんがいました。
西洋薬で冷えに対して効果的な薬といえばドルナーやプロサイリンですが(ただし保険適応はありません)、冷えに麻黄附子細心湯という選択肢もありかもしれないですね。
(投稿者:斉藤 揚三)
カテゴリー:漢方薬