当院で使用しているビスホスホネート薬
2017.09.18
骨粗鬆症治療において経口ビスホスホネート薬はよく使われていると思います。
というのも、他の治療薬と比べて治療効果が高いからです。
経口ビスホスホネート薬を処方するのであれば、ガイドラインで推奨グレードがオールAのアレンドロネート(フォサマック、ボナロン)かリセドロネート(アクトネル、ベネット)をお勧めします。
しかし当院では経口ビスホスホネート薬はほとんど処方していません。
それは、経口ビスホスホネート薬を内服すると食道炎・食道潰瘍になりやすくなるため、「起床時に水約180mLとともに内服して30分間横にならず、水以外の飲水ならびに他の薬剤の内服も避ける」という特殊な内服をしなければならないからです。
訪問診療を受けている患者さんは高齢で、認知症が背景にある方が多く、このような内服ができるとも思いません。
そもそも、高齢者で経口ビスホスホネート薬を正確に内服できている患者さんなどめったにいないのではないかと考えています。
そこで当院では骨折や転倒リスクが高く、ビスホスホネート薬を是非とも使いたい患者さんには、確実に投与するためにボンビバ注射を使っています。月1回、診察時に静注しています。
また、ビスホスホネート薬の成績というのは、ビタミンDを併用した条件下での成績なので、必ずビタミンDを併用するようにしています(当院ではエディロール)。
(投稿者:斉藤 揚三)
カテゴリー:整形外科