表皮剥離創の治療例
2019.01.28
症例:98歳 女性 グループホーム入所中 高度認知症あり ADL全介助車イスレベル
攝子を用いて可及的に皮膚を戻します。この症例は受傷から2日経っていましたが、何とか戻せました。傷の角ばったところを目印にして、剥離した皮膚をパズルのように合わせます。
室内で受傷した傷で汚くなければ、必ずしも洗浄は必要ありません。この症例でもそうですが、洗浄すると痛みで暴れることが予想されます。
受傷から時間が経っていて、剥離した皮膚が乾燥している場合は戻せないことがあります。その場合は、皮膚を切除しなければなりません。
ステリストリップを貼り、その上から大きめの絆創膏でドレッシングします。ステリストリップは傷が治ってもはがさず、自然にはがれるのを待つように指導します。
受傷後2週。傷を引っ掻かないようにフィルムが貼られていました。
受傷後4週。ほぼ治癒しています。
(投稿者:斉藤 揚三)
カテゴリー:創傷治療