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訪問診療における医師と患者の位置関係

訪問診療では、患者さんが暮らしているところに出向いて診察するため、あらゆる場所で診察することになります。

その際には、患者さんとの位置関係に注意する必要があります。

心理学において、真正面に対面して視線が合うと、緊張や圧迫感を与えてしまうと言われています。一方、横や斜めからだと、直接的に視線が合いにくいため、緊張や圧迫感を与えにくく、親密な関係を築くことができます。

外来の診察室では、最初から患者さんと真正面に対面しないように設計されているので、このようなことは考えなくてもいいのですが、訪問診療では気をつけなければなりません。

これはとある有料老人ホームの診察前にセッティングされたイスと机の位置関係を示しています。左が患者さんのイス。手前が医師の机とイスです。この位置関係は正しい位置関係です。

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万が一、下のようにセッティングされていた場合、上のようにイスと机の位置を直さなければなりません。

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診察スペースの関係で、なかなか難しいこともありますが、できるだけ真正面にならないように、横や斜めからの診察を心がけています。ただし、認知機能が低下している患者さんでは、視界が狭くなっていて、正面しか認識できないため、正面から近づいていく場合もあります。

(投稿者:斉藤 揚三)