頚肩部痛に対するHydrorelease
2017.6.25 福岡で行われた、コニカミノルタ社主催の講演の中で、表題の皆川先生の講演をまとめてみました。
・四十肩、五十肩という言葉を整形外科医は使ってはいけない。患者さんが不利益を被る。
・痛みが首由来か肩由来かの簡単な見分け方
腕を動かすと痛い→肩関節由来 首を動かして肩が痛い→首由来
・Spurling’s test 感度95% 特異度94%
・Shoulder Abduction Relief Sign(SARS) 手を頭の上に乗っけると症状が楽になる
C6神経根症に特徴的なサイン C7でも陽性になることが多い
・水平内転できず痛みのある患者 SAB注射で効果なく三角筋と棘下筋の間のfasciaをHR
・首が回らない患者 圧痛を確認し、僧帽筋と肩甲挙筋の間のfasciaをHR 首が回旋できるようになる
・頸部神経根症
発生頻度0.1% 50,60代に多い 男>女
原因 変形性脊椎症 68% 椎間板ヘルニア 22%
自然経過 88%は1か月以内に自然軽快
発症4-5年後、90%は無症状か軽度
1-2年以内の再発率 12.5%
・頸部神経根症の治療 超音波ガイド下神経根ブロック
・注射のランドマーク Uの字の頸椎横突起
C7は前結節がないのが特徴 C7の横突起をランドマークにして神経根を同定する
C4,5,6と下に行くほど前結節と後結節のすきま(結節間溝)が広くなる≒下に行くほど神経根が太くなる
C7はもっと太く、すぐ隣に椎骨動脈が見える
C6はすぐに分岐するのも特徴
神経根自体には刺さない 局麻剤でくるむ
・頻度 C5 2-6.6% C6 19-17.6% C7 46.3-69% C8 10-6.2%
→8割がC6 or C7
・背部痛と障害神経根 肩甲棘上部 C5 or C6、肩甲棘下部 C7 or C8
・放散痛と障害神経根 母指 C6 中指 C7 小指 C8
(投稿者:斉藤 揚三)