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矢作浩一先生の講演会に参加してきました

本日、栗原市医師会学術講演会がありました。栗原中央病院循環器科 矢作浩一先生の講演でした。最近の循環器診療ー心不全治療を中心にーというテーマでしたが、非常に分かりやすく最新の循環器診療について聞かせていただきました。栗原中央病院でもPCI果てには脳低温療法までするというとてもactivityの高い先生で非常に刺激になりました。早速、明日からの診療に生かせるようなヒントをたくさん頂きました。
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以下に勉強になった点を載せておきます。

・心不全はステージA-Dに分類される 症状があるのがステージC,D
ACE阻害薬(咳嗽のため忍容性がない場合のみARB)、β-blocker(ステージC,Dでは必ず考える。欧米では7-8割投与されている。循環器科医はなるべく処方しようとしている)、抗アルドステロン薬(アルダクトンA、セララ)を使うことが心不全治療におけるTRIPLETTHERAPYと呼ばれ、最低限の治療となる。
ACE阻害薬の中でも効果が高いのが、プレラン、オドリック、タナトリル、コバシル
・ステージD 低心拍出は1-2割で、基本はうっ血がメイン
・うっ血を取る治療をDecongestionと言う。サクッ(早く)とスッキリ(きちっと)と治す
・血管内のうっ血 症状に出ない 下大静脈が張っているなど 症状に出る前に治す
・血管外のうっ血 症状に出る 下腿浮腫、胸水 これを残すと生命予後が悪い
・ステージDの治療 NPPVによって挿管が1割に減った
・ラシックス、ダイアートを増量するよりは、様々な作用点のある利尿薬を併用したほうが早く治る印象がある(フルイトラン少量0.51mgを加えたりする)
・サムスカは15mgから使っている(7.5mgでは早く治らない)
・サムスカは腎不全を悪くしない
・サムスカ 呼吸困難は平均4日間(50%以上が改善するまでの日数)で改善
・リハビリは全ての心疾患の総死亡、生命予後、ADLが良くなるというエビデンスがある 全例リハビリ処方している
ASV(Adaptive servo-ventilation) 心不全に合併するチェーンストークス呼吸(無呼吸の時間がある)に圧力をかけることで空気を送り込む 基本夜間つける 1時間以上つければ効果がでる
・エフィエントはPCI後早期から心血管イベント抑制すると言われている プラビックスからエフィエント(3.75mg)に変わってきた
・ステント治療後で心房細動が合併している患者は抗血栓薬を3剤併用しなければいけないのか?→3剤併用は出血が多く、心血管イベントは変わらないのでワーファリン、プラビックスの2剤併用で良い エビデンスはないが、NOACの2剤併用でもおそらく成績が良いのではないか(これから成績が出る)
・高齢者のカテーテル治療は症状があれば何歳でもやってもよいのではないかと言われている
・生活指導 飲みすぎ、食べ過ぎ、動きすぎない 血圧手帳に血圧に加え脈拍、体重、水分量も書いてもらう

(投稿者:斉藤 揚三)