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ブログトップ > 訪問診療で一番大事な質問は?

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訪問診療で一番大事な質問は?

訪問診療で患者さんに聞く質問で一番大事なのはなんだと思いますか?

色々な意見があるかとは思いますが、私は「食事はとれていますか?」だと思っています。

バイタルサインが正常で、食欲が低下していなければ、在宅療養は続けられると大まかに判断できます。

一方、食欲が低下していれば、感染症が起こっているのか、心不全が悪くなっているのか、癌があるのかなど、何らかの問題が背景にある可能性があります。

原因検索のため、また点滴のため、入院が考えられます。

もちろん、食欲が低下していても、難治性の疾患(老衰や癌や神経難病など)がすでに分かっている状態で、ご家族の理解が得られていれば、在宅療養をすることも考えられます。

食事量が正常(80%以上)で悪寒戦慄がなければ、菌血症は2.4%だったという論文※もあります。食事が十分にとれていれば、菌血症の可能性はかなり低いことを示しています。

食事摂取量は、在宅療養を続けられるかどうかを判断する上で、非常に重要な項目だと考えています。

※Komatsu T:A Simple Algorithm for Predicting Bacteremia Using Food Consumption and Shaking Chills: A Prospective Observational Study.J Hosp Med.2017 Jul;12(7):510-515.

(投稿者:斉藤 揚三)