敗血症は皮膚を診る
2021.04.26
敗血症の定義は、「感染症で臓器障害が起きていること」です。
敗血症は早く対応しなければならず、そのためには、臓器障害が始まっている徴候を見抜かなければなりません。バイタルサインに加えて、身体所見としては、意識障害、尿量低下、皮膚の所見に注目します。
この画像は、とある患者さんの、敗血症時の皮膚の所見です。両下肢に赤紫色の網目状の皮疹が見えます。
これは、斑状皮疹(mottling)と呼ばれており、末梢循環障害が起きていることを示しています。
このような皮膚所見を見た場合は、急いで対応しなければなりません。
また、診断だけではなく、治療効果判定としても皮膚所見が使えるようです。治療開始6時間後に斑状皮疹が見られれば、予後は非常に悪いようです。
参考資料:高齢者診療で身体診察を強力な武器にするためのエビデンス第2版 4.敗血症の予後は皮膚で分かる 上田剛士 Signe
(投稿者:斉藤 揚三)
カテゴリー:バイタルサイン