整形外科薬の減薬
2021.04.29
症例:80代男性
在宅医療に至った経緯:6年前に腰部脊柱管狭窄症の手術を受けた。脱水症や誤嚥性肺炎で入院したことで廃用が進み、通院が困難になり在宅医療を希望された。
初診時のADL:車いすに一部介助で移乗し、自走できる程度。
この患者さんは、内科と整形外科に通院していて、内科では6剤、整形外科では下記の5剤で、計11剤を内服していました。
<前医整形外科の処方>
ノイロトロピン錠 4錠
リリカOD錠25mg 4錠 分2 朝夕食後
オパルモン錠5μg 3錠
トラムセット配合錠 3錠 分3 毎食後
ツムラ牛車腎気丸7.5g 分3 毎食前
当院では、薬を減らすことで、体調を良くすることを目指しています。
痛みがでないかどうか確認しながら、整形外科薬は少しずつ減らしていき、最終的には下記の処方になりました。
<当院の処方>
カロナール錠300mg 2錠 分2 朝夕食後
整形外科薬は、5剤→1剤に減薬しましたが、特に痛みは生じていません。
在宅医療が入るということは、病院に通院できないくらいにADLが低下しているわけで、そのような状態では、痛みが生じないことが多いです。
もちろん、動いていた時には5剤が必要であったかもしれませんが、ADLが低下した場合には、整形外科薬は減らせることが多いです。
(投稿者:斉藤 揚三)