死亡確認における法医学的諸問題について
2017.06.09
私のように、在宅医療の臨床現場で仕事をしていると、死亡確認をする(看取る)機会が非常に多いです。
必然的に「死亡診断書(死体検案書)」を書くことも多くなります。
肺炎や心不全、末期がんや老衰のように死亡に至る過程がある程度はっきりしている場合はいいのですが、予期せぬ急変が起こって、死因もよくわからないという場合だと、対応に苦慮する場合もあります。
「予期された死」と「予期せぬ死」では、死亡確認のストレスが全く違います。
「予期せぬ死」の場合、「警察に異常死体の届け出をすべきかどうか」「死亡診断書にすべきか死体検案書にすべきか」「死因をどのように書くか」「死亡時刻をどう書くか」など様々な問題が発生してきます。
その点、私は過去に救命救急センターで勤務していましたので、多くの「予期せぬ死」に立ち合い、その時の上司に「死亡診断書(死体検案書)の書き方」についてめちゃくちゃ厳しく指導された経験があり、また、法医学を専攻している友人がいて相談できたという恵まれた境遇だったため、今では「予期せぬ死」の場合でもあまり困ることはありません。
その知識や経験に基づく考察について、今後、発信していきたいと考えております。
普段はカッコいいことを言っている医者が、「予期せぬ死」に遭遇したときに慌てふためいている姿ははっきり言ってダサいですからね!
(投稿者:斉藤 群大)
カテゴリー:死亡確認