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高齢者のcommon disease:リウマチ性多発筋痛症

リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica:PMR)は、急性発症の頸部、肩、臀部などの著しい痛みとこわばりを特徴とします。

発症年齢は60歳以上に多いとされています。

当院はほとんどの患者さんが高齢者なので、リウマチ性多発筋痛症の患者さんをよくみます。

他院に通院していて、リウマチ性多発筋痛症を発症し、寝たきり状態になり当院に訪問診療の依頼がされることがあります。

他院では、原因不明のまま、抗生剤やNSAIDsが処方されているだけのことが多いです。

今まで普通に生活していた高齢者が突然、全身の痛みで起床できなくなって、微熱がでて、食欲も低下するというのが典型的な経過です。

以前は、対称性の近位筋の把握痛で診断されていましたが、現在、肩や大腿の滑液包炎がこの疾患の病態であることが分かってきたので、診察時はエコーで滑液包炎を探すようにしています。

治療はステロイドの内服です。少量のステロイドに劇的に反応します(逆にステロイドに反応しなければこの疾患は否定的です)。

上記のようなひどい状態から劇的に改善するので、患者さんやご家族からはとても感謝されます。

(投稿者:斉藤 揚三)