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歩けていれば骨折は否定できるか?

高齢者が転倒して股関節を痛がっていれば、大腿骨近位部骨折を疑います。

大腿骨近位部骨折の場合、救急外来にこのような姿勢でストレッチャーで運ばれてくることがほとんどです。

骨折した側の下肢が、見かけ上短縮し外旋している。

しかし、大腿骨近位部骨折を受傷したにも関わらず、歩いて受診される方もまれにいます。

その際に、「歩けているので骨折はない」と判断すると失敗します。

大腿骨頸部骨折で骨折部にズレがほとんどなく、骨折部が嚙みこんでいる場合に、痛みがありながらも歩けることがあります。あるいは、不顕性骨折(occult fracture)という、レントゲンで分からないタイプの骨折もあります。

このような時に、「歩けているので骨折はない」と判断してしまい、痛いながら歩いていると、最終的に骨折部が大きくズレてしまいます。

これの何が問題かと言うと、一般的に、骨折部がズレていない場合は、スクリューやピンで固定する侵襲が少ない手術で済むのに対し、ズレてしまうと、人工骨頭置換術という、侵襲がより大きな手術になってしまうからです。

そのため、大腿骨近位部骨折を疑うが、レントゲンで骨折が分からない場合は、CTやMRIの検査まで必要になることもあります。

(投稿者:斉藤 揚三)